リメイク版と続編と"Ivanhoe"

リメイク版『オーメン』をTVで観た。
今より何十倍も感受性豊かだった子供の頃に観たせいか、1976年に公開されたオリジナル版『オーメン』はいまだに強烈なインパクトを残している。聖歌隊の響きにのせて、目に見えない人知を超えた力が、邪魔になった者を滅ぼしてゆく恐ろしさ…

でリメイク版であるが、舞台が現代に置き換わっているところ以外はオリジナルにほぼ忠実。バチカン天文台の天窓が開くところから始まるオープニング、ローマの喧騒シーンに続いて登場する不吉な老人によって、ロンドンで大使になるはずだった男の乗った高級車が猛火に焼かれ吹き飛ぶまでの流れなどはなかなか。キャスティングは問題外なダミアンがブランコで遊ぶシーンの公園の雰囲気や馬の遊具がいい。全体の映像の感じも嫌いじゃない。が、キャスティングで魅せていたオリジナルを知る者にとってあのキャストでは入り込めない。結果として、オリジナル版が観たくてたまらなくなっただけ。

早速制作30周年記念コレクターズエディションを注文し、到着を待つ間"II" と"最後の闘争"はレンタルして観た。両作品ともにこれから何が起こるのか怯えながらTVで1度観ただけだったので、ようやく細かいディテールまで理解できた。カットされていたシーンもあったはずだし。そんなシーンの一つであろう”II”のオープニングは圧巻。
不吉な予兆を感じさせずにはおかないJerry Goldsmithによるメインテーマをバックに、古代の面影の残る街路をジープで突っ走るブーゲンハーゲン。オリジナル版で、かの『メギドの剣』をグレゴリー・ペック演じるダミアンの父に渡すのが彼で、そんなに登場時間は長くないはずだがとても印象に残る。レオ・マッカーン、すばらしい…(DVDの解説でもベタ褒めだった)。
"最後の闘争"は、数多の崇拝者を従え地上に君臨する悪魔の子を倒すべく、悲壮な覚悟で立ち向かう7人の神父たちの姿が痛ましくも美しい。

ivanhoe"最後の闘争"でダミアンを演じたサム・ニールは、私の中では永遠に『アイバンホー』(1982年英米製作のTV映画)のブリアン・ド・ボア・ギルベールである。彼はオリビア・ハッセー演じる美しいユダヤ人の娘レベッカに執心し、略奪するが(ドラクロワの作品に「レベッカの略奪」がある)拒まれ、その後彼女は魔女として火あぶり寸前の窮地に追い込まれる…
何もかも思うがままオレ様な人生を謳歌してきたであろうワルな騎士が、儘ならぬ恋心のために命を落とす姿は忘れがたい。馬上試合のシーンなども含めもう1度観たいものだ。
(海外ではVHSで出てるのね…パッケージ画像が見られてシアワセ)
通りすがり様、暫くブログを管理できずにいましたため、頂いたコメントに目も通せずに申し訳ございません。ブリアンが主役の続編を読まれたとは!ユダヤ教関係はちょっとやそっとでは手に追えそうにありませんね。

>ブリアンの性格が人並みにまともならレベッカは彼と一緒になった方がいいのかも

確かに(笑)。そんな二人も見てみたかったですね。興味深く、楽しい気分になれるコメントありがとうございました。通りすがりさんが読まれた続編にいつかぜひ挑戦してみたいと思います♪そして原作のブリアンももう一度じっくり読み返してみます。
  • kokoschka
  • 2014/08/06 9:58 PM
こんばんは。以前こちらに書きこませて頂いた通りすがりです。

レベッカと、決闘後生き返ったブリアンを主役にした続編を書いた人がいて、アマゾンで入手して読んだことがあります。
著者はユダヤ人で、執筆動機は強烈な印象の二人があんな形で退場するのに不満があったから、だそうですが、様々冒険が続いて意外に面白かったです。ただ、学校で習った英語が忘却の彼方にあって筋を追うだけになったのと、更にユダヤ教関係の歴史や思想が相当量出てくるので意味不明な部分があった事です。
しかし、ブリアンの性格が人並みにまともならレベッカは彼と一緒になった方がいいのかとも思います。
  • 2010/03/28の通りすがりです
  • 2011/08/16 10:32 PM
DVDで出ているのですね。検索してみましたら、ジャケットにブリアンとレベッカが!さっそく購入しようと思います。原作はかなり前に読みましたが、もう一度じっくり読み直してみようと思います。どうもありがとうございました。
  • kokoschka
  • 2010/03/29 10:26 AM
アイバンホーは今DVDがアメリカで出てますね。日本での知名度の低さか残念ながら日本版では見られませんが。私は原作でも主役のアイヴァンホーよりブリアン・ド・ボア・ギルベールの方が好きでした。
  • 通りすがりです
  • 2010/03/28 11:45 PM

It comments.